ネット広告ガイド
P&G―プレミアム ヴィダルサスーンのキャンペーン舞台裏 (2/5)
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社
インタラクティブマーケティングマネージャー
井上 慎也氏
(インタビュー・岩城 陸奥氏)
(2008年7月9日)
3人のプロフェッショナルを起用「トップスタイリストブランドとしてクリエイティブに妥協はしたくなかった」
岩城:今回の大型キャンペーンはコラボレーションが基本になっているようですが、その概要と狙いについて教えてください。
井上:創業者であるヴィダルサスーン氏は、50年以上も前からヘア業界だけではなく、ファッション業界や音楽業界で活躍するクリエイターの方々とコラボレートして、トレンドを生み出してきました。
今回のキャンペーンでは、「ファッション×ミュージック×ヴィダルサスーン」という3つのテーマが核となりますが、そのコラボレーションメッセージを消費者にうまく伝えられるような存在が不可欠でした。そこで、日本の音楽界を代表するアーティストであり、ファッションアイコンとしても人気の高い安室 奈美恵さんとコラボレーションすることになったのです。
その他、映画「プラダを着た悪魔」や人気テレビドラマ「SEX and the CITY」のスタイリストとして活躍するパトリシア・フィールドさん、ヴィダルサスーンのクリエイティブ・エキスパートとしてパリコレなどで活躍するオーランド・ピタさんを迎えて「プレミアム ヴィダルサスーン」の世界観を表現することになったのです。
左から、パトリシア・フィールドさん、安室 奈美恵さん、オーランド・ピタさん
パトリシア・フィールドさんは世界のファッション界で大変な影響力を持つセレブであり、オーランド・ピタさんも、パリコレなど世界のコレクションで活躍し、マドンナさんのヘアスタイリストとしても有名です。キャンペーンのメッセージを自然な形でお客様にお届けするために、コラボレーションビデオを製作することが決まり、テレビを含む各媒体で統一感のある映像を展開する流れとなりました。
岩城:コラボレーションは創業以来の伝統なのですね。ターゲットとなる消費者の嗜好を調べて、興味の対象やよく見る情報の発信源などを把握し、コンセプトに沿ったクリエイティブにこだわっているのがわかりました。イメージキャラクターに安室 奈美恵さんを起用した狙いは、どのようなものですか。
井上:誰を起用するかで、ヴィダルサスーンのブランドイメージである「高級感」や「プレミアム感」を高められもすれば、反対に損ねてしまうおそれもありますので、いろんな方を検討しました。同時に「ファッション×ミュージック×ヴィダルサスーン」という3つのテーマも表現しなくてはなりません。さらに、ターゲットである消費者の方々から好意的に受け止められて、狙いどおりのイメージを抱いていただけるような方でなくてはなりません。そう考えると、安室さんがピタリと符合して、今回協力していただくことになりました。
クオリティに「妥協はしたくなかった」というのが、私たちチームの思っていたところです。ヴィダルサスーンには「プロフェッショナル」「高級感」というキーワードがあります。ずっとプロフェッショナルが作ってきた製品ブランドだからこそできるようなキャンペーンを、そしてメッセージを作りたいという私たちの想いが、込められています。
ビジュアル面で安室 奈美恵さんを起用していますので、当初から広告に対する十分な認知を得られるだろうと考えていました。複合キャンペーンとして、メディア間のつながりやブランドサイトへの誘導、サイト内での導線に対しても非常に気をつかっています。安室さんだけが記憶に残らないかという懸念もありましたが、製品とうまくコラボレーションでき、製品理解も含めて、どの指標でもよい数値が出ています。
岩城:たしかに、CMキャラクターが立ちすぎても困りますし、目立たなくてももちろん困りますね。今回は狙いがピタリと当たって、商品のコンセプトはもちろん、ビジュアル的にもキマッタように見受けられます。
井上:これまでヴィダルサスーンのCMでは日本人を起用せず、ずっと外国人の方でCMを作ってきましたので、今回はすごく大きな決断でした。安室さんというインパクトの強い、魅力的なビジュアルをメインに据えつつ、製品の販売促進を実現させるクリエイティブを作るのは、私たちにとってなかなか大きなチャレンジであり、今回もっとも試行錯誤したポイントのひとつでもあります。
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