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プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社

P&G―プレミアム ヴィダルサスーンのキャンペーン舞台裏 (1/5)

プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社
インタラクティブマーケティングマネージャー
井上 慎也氏
(インタビュー・岩城 陸奥氏)
(2008年7月9日)

安室 奈美恵さんを起用した「プレミアム ヴィダルサスーン」の大型キャンペーンが大好評のプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(以下P&G)。キャンペーンサイトでは安室さんが出演するテレビCMやコラボレーションビデオなどを展開。製品のコンセプトや良さを知ってもらうために仕掛けられたアイデアの数々が、見る人を大いに楽しませてくれています。また、インターネットやテレビ、雑誌などを使ったクロスメディア展開も見逃せません。同社のヴィダルサスーンなど主にヘアケアカテゴリーのオンライン戦略を担当する井上 慎也氏に、キャンペーンの目的や制作意図について伺いました。

安室奈美恵さんを起用したキャンペーン 安室 奈美恵さんを起用したプレミアム ヴィダルサスーンのキャンペーン

アメリカでの成功を、そのまま日本に持ち込むわけではない

岩城 陸奥氏(以下岩城):御社は押しも押されもせぬグローバル企業ですが、プロモーションや広告を行う際には、アメリカ本社やアジアの関連会社と調整をしたり、共同作業をするような組織上のつながりはあるのでしょうか。

井上 慎也氏(以下井上):弊社には「消費者はボス:Consumer Is Boss」いう合言葉があります。これは、コミュニケーションやその他すべての活動において「消費者ありき」で行動するということです。

たとえば、ヴィダルサスーンというヘアケア製品は現在アジアで展開される製品ブランドですが、どのような広告活動をしていくかは、その地域の消費者にあわせてカスタマイズすることになっています。ですので、アメリカで成功した広告や製品を、そのままの形で日本に持ち込むことはありません。

岩城:たしかに化粧品は国によって髪質も肌質も違うということで、単純な世界統一ブランドというのはなかなか難しいかもしれませんね。ところで、御社はテレビやインターネットなどを使った積極的な広告・コミュニケーション展開をされていますが、そのための方針や理念はありますか。

井上:製品や広告の斬新さや面白さが先にあるわけではなく、あくまで「消費者ありき」ですべてをスタートさせています。今年1月には、従来のヴィダルサスーンシリーズの製品を改良し、イメージも一新して、「プレミアム ヴィダルサスーン」という形で発売しています。これまでのヴィダルサスーンは、1993年に発売開始したときにテレビCMを大きく展開してブランドを築いたのですが、テレビ中心のやり方では、ブランドのメッセージがうまく伝わりにくいということがわかってきました。

ヴィダルサスーンを買ってくださる方はおしゃれ好きな方が多いのですが、こういう方々は、女性モデルのブログや海外の雑誌を使って海外のトレンドを日ごろから探したり、積極的に外に出て店頭の商品を見比べたり、友だちとのコミュニケーションのなかで商品を選んだりと、これまで以上にアクティブになり、情報を積極的に収集し、メディア環境も多岐にわたっていることが調査によってわかっています。

その点を考慮すると、もちろんテレビCMの影響力はいまでも強く、ベースであることには変わりないのですが、それだけでメッセージを伝えきることができない。テレビCMは15秒や30秒ですので、プレミアム ヴィダルサスーンのコンセプトなど製品メッセージを伝えるには時間が足りないのです。そこで、もっと深いメッセージを伝えることができ、私たちの消費者にもよく使われるようになってきたインターネットも積極的に活用することになりました。

井上氏 同社の主にヘアケアカテゴリーのオンライン戦略を担当する井上 慎也氏

岩城:それでは、今回の「プレミアム ヴィダルサスーン」というキャンペーンを展開するにあたって、ターゲットの設定はどのようなものだったのでしょうか。「おしゃれに敏感な女性」全般に対してか、それとも特定の年齢層の方を意識されたのでしょうか。

井上:製品も「消費者ありき」で作られているのですが、特に年齢で区切るのではなく、「こういう考え方や嗜好(しこう)性」を持ち、「こういうことが好き」な方といった感覚的なところから分析し、このヴィダルサスーンをはじめ弊社製品は作られています。キャンペーンもこういった消費者をもとに展開されているため、キャンペーンのリサーチ結果を見ても、10代の方もいれば、20代、30代も含めて本当に幅広い年齢層の方がブランドサイトへアクセスしてくださっています。

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