ネット広告ガイド
アサヒビール−「うまい!」を体験していただくための広告展開 (2/5)
アサヒビール株式会社 酒類本部
マーケティング本部 宣伝部 チーフプロデューサー
横山 和幸氏
(インタビュー・岩城 陸奥氏)
(2008年6月18日)
■インターネットを利用した大規模プレゼント
岩城:サンプリングというと、街頭で小さな缶を配るのを連想するのですが、これだと不特定多数に配布しているわけですから、誰にあげているかわからない不確かな部分が残るわけですよね。
横山:そうですね。インターネットを利用したサンプリングは非常に意味があります。まずお客様に体験してもらって、その後もメーリングリストなどで継続的なコミュニケーションをとっていくことができるので、お客様との関係づくりに役立ちます。
Webサイトで登録すると、月に2回メールマガジンが届きます
岩城:ところで、通常の場合、クロスメディアの手法においては、インターネット広告よりも先にテレビCMを使って告知するのが定法のように思います。御社では、インターネット広告のほうを先に展開されていますが、それはどういうお考えからでしょうか?
横山:はい、大型商品の場合はテレビで発売告知のCMを流す前に、Yahoo! JAPANのようにリーチを取ることができるインターネット媒体に出稿し、サンプリングをするものもあります。これによって発売時点での認知率を高め、購買意欲を高めることが可能だからです。
岩城:発売日のどれぐらい前から、インターネット上におけるキャンペーンを実施するのですか?
横山:商品カテゴリーによって違いますが、チューハイ類は発売時にあわせるケースが多いのですが、ビールや発泡酒類では、1か月以上前から告知する場合もあります。お客様はキャンペーンでプレゼントが当たって、送られてきた商品を試飲した後に、テレビのCMを見るという流れになります。
このように発売前に飲めるということは、ブランドの醸成において大切なことです。やはり、メールマガジンの会員登録をしていただいている方は、情報を先に入手したいと考えている方が多いので、先ほど申しあげたような発売前に飲めるちょっとした優越感も味わっていただきたい、と考えています。
岩城:なるほど、先にテイスティングできるのは大きな会員特典なわけですね。ところで、現在、Webサイトの会員の男女比や年齢層はどのような感じですか。
横山:ほぼインターネットのユーザー比率と同じです。若干男性のほうが多いでしょうか。とはいえ、お酒のカテゴリーによっては女性の比率が高くなることもあります。全体的に30代、40代が多いですね。
■Web会員と開発者が一堂に会して、焼酎を語る
岩城:それぞれの商品によってターゲットを設定されていると思いますが、それによってインターネット広告の比重を上げたり下げたり、テレビでの出稿量を上げたりとか、メディアプランニングをされていると思うのですが、それはどういう組織でされているのでしょうか。
横山:はい。宣伝部のなかで、状況に応じて組み方を変えています。弊社の商品はテレビを中心とした媒体出稿が中心ですが、広告に関してはひとつの部署で統括しています。部署全体では18人で、そのうちインターネットの担当は4人です。
岩城:基本的に、会員登録した後だとメールにて情報を流すのが主になると思いますが、最近はいろいろな媒体が使えます。SNSなどの展開も考えていらっしゃいますか。
横山:そうですね、双方向のコミュニケーションの場として、お客様から飲んでみた感想をいただいたり、CGMの時流に合わせ、コメントや画像の投稿をしていただくコンテンツも増やしております。さらに、お客様との接点として、「リアルな場」を提供することも重視しており、商品発表のイベントやライブイベントも開催しています。
研究所の担当者が、お客様のニーズや研究開発シーズを商品化につなげていきたいという想いで運営しているASAHI SHOCHU LAB(アサヒ焼酎研究所)というコンテンツがあり、ご登録いただいている会員の方々やブロガーを招待して、焼酎についてみんなで語ろうというイベントを先日開催しました。そこでは、実際に販売を開始した商品や、焼酎についての知識を高める勉強会を実施し、普段は、消費者の皆様と触れ合う機会が少ない開発担当者が、直接お客様とお話しする場となり、貴重な感想を直接お聞きすることができました。
ASAHI SHOCHU LAB(アサヒ焼酎研究所)では、開発者こだわりの焼酎を限定販売。会員との貴重なコミュニケーションの場になっているそうです
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