ネット広告ガイド
広告効果を最大化するクロスメディアとは−日本コカ・コーラ (5/5)
日本コカ・コーラ株式会社
マーケティングオペレーション
インターラクティブ・マーケティング
統括部長 江端 浩人氏
(インタビュー・岩城 陸奥氏)
(2008年2月13日)
■クリエイティブを臨機応変に切り替えたい
岩城:お客様へ効果的にメッセージを届けることを第一と考えていらっしゃいますが、現状のインターネット広告に対して要望などはありますか。
江端:いま一番お願いしたいのは、クリエイティブの自由な差し替えです。それも、事前に用意したクリエイティブではなくて、そのときそのときで作り変えてすぐに露出できるような形です。これができると、出稿するにあたってのハードルが低くなると思います。非常に短いスパンでたくさんのクリエイティブを切り替えて、それぞれの効果を見られればと考えています。現状だと、かなり前から用意しておかないと載せられませんからね。
岩城:そのスパンというのは、どれくらいの期間ですか? リアルタイムでみて、2時間待ってランディングページに人が来ないようなら、別の広告に切り替えるような感じですか。
江端:そうですね。順番に出して結果を見るとか。弊社ではランディングページは何パターンか用意しておいて、結果を見ながら反応のよいパターンだけを残すなど、スピード感を重視しながらやっています。こうした素早い調整をクリエイティブ側でもぜひやりたいと思っています。
岩城:利用者のアクションを見ながら臨機応変に対応できるのは、インターネットならではの特長ですね。雑誌とかテレビではできない。これは、今後のインターネット広告の方向性を占ううえでとても重要なヒントだと思います。
江端:そのためにも素早いレポーティング、もっと言えばリアルタイムでトラッキングしたいという気持ちがありますね。
岩城:こうしてお話を伺っていると、かなり自由自在におやりになっている感じがしますが、それは社内のコミットがかなりあるからなのでしょうか。
江端:最近非常にコミットは増えてきていますね。弊社のマネージメントでも、海外でインターネットを活用した経験のある人が多く来ていますし、我々の部署ができたのも、その表れだと思います。
岩城:では、今後試してみたい施策はありますか? 最近ではセカンドライフが話題ですがいかがでしょうか。
江端:いろんなものを試したいと思っていますね。幅広く実験して、よいものを取り入れていきたいです。ただし、セカンドライフに関していうと、大量のユーザーが一度にアクセスできないのがネックですね。せっかくアクセスしてくれたのに見られないお客様がいるような事態は避けねばなりません。しかし、そうした制限がなくなればまた違ってくると思います。
江端氏(写真右)と岩城氏(写真左)
岩城:江端さんのお話から、インターネット広告の存在が広告全体のなかで不可欠な要素になっている印象を改めて受けました。インターネットの特性を活かした広告出稿システム改善の話も、非常に興味深いものでした。本日はありがとうございました。今後の施策にも大いに期待しています。
江端:ありがとうございました。
■インターネット広告のキーワード紹介―「クロスメディア」
広告・コミュニケーション媒体が多様化し、ユーザーの接触行動も変化しつつあることによって、個々の媒体の囲い込みの中だけでは充分な到達効果が得られなくなり、インターネットを含む複数の媒体を組み合わせるクロスメディアが必要になっています。インターネットを組み合わせたクロスメディアには、以下のような特徴があります。
・マス媒体に、多くの機能を備えるインターネットを組み合わせることによって、到達効果のような量的な効果だけでなく、ブランディングや行動喚起など、質的な効果を得られる展開が可能になります
・動画広告など他媒体の機能をも兼ね備えるインターネットがマス媒体の機能と補完し合い、相乗的な効果を上げます
・詳細なターゲティングを行なえるインターネット広告を活用することで、コストや目的、ユーザーの反応に合わせた機動的な広告プランニングが可能です
クロスメディアは、広告主の自社サイトを含む複数の媒体を組み合わせる手法ですので、広告主には幅広い知識やアイデア、コミットメントが求められます。現在、先進的な広告主を中心にさまざまな手法が実践されており、クロスメディアによる広告効果の最大化を探る胎動が起きつつあります(岩城氏)。
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