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博報堂アイ・スタジオ 佐野 勝彦氏

♯03クリエイターインタビュー 佐野 勝彦 (1/4)

株式会社 博報堂アイ・スタジオ
クリエイティブディレクター
佐野 勝彦氏
(インタビュー・平田 順子)
(2008年11月5日)

話題になるインターネット広告のなかには、国内外の広告賞で評価を受けるものが多くあります。ここ数年、海外の広告賞で日本の作品がしばしば受賞するようになりました。佐野 勝彦氏は、アート的センスとプログラムのスキルで斬新なWebサイトを数多く世に送り出し、2004年に制作した「Vodafone Design File」を皮切りに、毎年のように国内外の広告賞を受賞しています。博報堂アイ・スタジオでは、自身のチームを率いて大手クライアントの案件を手がける、4番バッター的存在。そんな佐野氏に、他のメディアとは違う、インターネット広告ならではの多様な可能性について伺いました。

クリエイターインタビュー 佐野 勝彦 

信頼を獲得したクライアントとの継続的な関係

平田:佐野さんは、同じクライアントさんとの継続的なお仕事が多いのですよね。

佐野:シャープさんは3年ぐらいのお付き合いで、アドビ システムズさんが半年くらい、トヨタ自動車さんも長いですね。いま継続的に仕事をしているのは、主にその3社です。単発のプロジェクトも、時々やっています。

平田:クライアントさんから、長きに渡って仕事を任される信頼を得たきっかけはあったのでしょうか。

佐野:自分のキャリアにおいて、シャープさんと仕事をしたことは大きいですね。「シャープ亀山工場」のサイトを制作したのがシャープさんとの最初の仕事で。そのサイトを認めていただいて、シャープさんを始め、いろいろな所から指名でお仕事をいただくようになりました。

平田:同じクライアントさんと長く仕事を続けるメリットはありますか。

佐野:クライアントがわかってきますので、どういうものが響くのかということが理解できるようになってきますよね。打ち合わせのときに、クライアントが言葉にしたものをそのまま反映してもうまくいかないことが多々あります。しかし長く一緒にやっているクライアントだと、ニュアンスから本当に望まれていることを汲み取ることができるようになります。あと、クライアントが現在置かれている状況や、製品についての知識も深まってくるので、話が早くなっていきますね。

佐野 勝彦氏 

平田:クライアントさんの要望が、現場のクリエイターからするとちょっと違うのではないかと感じる時があるという話を耳にしたことがあるのですが、そのような場合、佐野さんはどう対処していますか。

佐野:よく聞く話ではありますよね。まずそういう面も含めて、こんな話が出てくるだろうなというのを先読みし、備えておきます。それと、たとえ違うかなと思ってもネガティブに捉えずに、必ずポジティブに捉えるようにしています。そうしていくと、結果的にそれがよい方向に進むことがあります。

平田:クライアントさんからの依頼内容で、最近の傾向はありますか。

佐野:ユニクロのサイト「UNIQLOCK」がカンヌ国際広告祭でグランプリを獲って以降、「UNIQLOCKみたいなことをしたい」という話はよく来ますね。まあ「UNIQLOCK」と似たものをということではなくて、あれくらい大成功するものを作って欲しいという意味ですから、難しいですよね(笑)。

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