ネット広告ガイド
文・ネット広告ガイド編集部
じつに手強い「疑い深い消費者」の出現 (1/2)(2008年7月23日)
インターネットの出現によって、従来のマスマーケティングを中心とした広告コミュニケーションに構造的な変化が起きつつあります。最初に紹介する「明日の広告」では、購買についてのプロセスの変化が著しい昨今の消費者像を明らかにし、これからの広告のあるべき形を問うています。
「明日の広告」著・佐藤尚之(アスキー刊)
著者は、インターネットによるコミュニケーションの草創期から活躍するクリエイティブプランナーの佐藤尚之氏です。佐藤氏は、広告代理店においてインターネットにおけるコミュニケーションを担当すると同時に、CMプランナーでもあります。その経験から、最近の消費者には、マス広告を使って企業が発する広告という名の「ラブレター」が届きにくくなったと語っています。
インターネットの出現によって、クチコミという横のつながりを得た消費者。彼らは、社会の情報化が進んだことで、メーカーの論理や商品の実態を知るようになり、さらに市場が成熟した状況をうけて、「どの商品を買ってもそんなに違わないだろう」と考えるようになったといいます。このように、思うがままにメディアを渡り歩き、情報を得ている賢い消費者に向かってメッセージを発し、これを届けるためのコミュニケーションとは何かを論じます。
本書によると、「消費者ごとにコンタクトポイントを見つけて待ち伏せる」「クチコミを利用して待ち伏せる」「エンターテインメントのなかで待ち伏せる」「メディアをニュートラルに考えてクロスに待ち伏せる」など、7つの方法を提示しています。
とくに、メディアニュートラルという手法は、メディアをあらかじめ決めつけずに、消費者に一番伝わるメディア、コンタクトポイントとは何かを中立的かつフラットに考えて、コミュニケーションの中心に据えるというものです。この考え方は非常に斬新であり、クロスメディアの概念を理解するのに役立ちます。こうした考え方を実践に移す「コミュニケーションデザイン」という領域の必要性を理解して、プロモーション施策の実行に役立てることができたなら、プロモーション自体が新たな方向に向かうのではないかという期待が持たれます。
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