ネット広告ガイド
文・株式会社カレン
四家 正紀
第16回目 今後ますます増加が期待される動画広告(2008年6月4日)
国内全世帯の半分を上回る家庭にブロードバンド回線が接続され、パソコンの性能も向上するなかで、インターネットによる動画コンテンツの数は近年急速に増加し、その視聴は多くのインターネットユーザーにとって日常的なものになりつつあります。
これにともない、動画だけが持つ表現力を生かした動画広告のサービスやメニューは拡大し、出稿も増加しています。今回はこの動画広告について紹介したいと思います。
■動画広告の基礎知識
・利用者数
「インターネット白書2007」(インプレス刊)の個人利用動向調査、パソコン上で視聴可能なインターネット映像動画の視聴動向によると、視聴経験のあるサービスを挙げる設問に対して「とくにない」と回答したのは22.1%となっています。これはつまり、残りの8割弱の個人ユーザーが動画の視聴経験があるということです。
コンテンツのジャンルも音楽、アニメ、映画、スポーツ、お笑い、ハウツーもの、個人投稿中心の動画共有サービスなど、より多彩なものになっています。
こうした動画配信サービスには有料と無料のサービスがあり、動画広告は主に無料のサービスで展開されています。
・市場規模
コンテンツ・利用者の拡大を受けて、動画広告の市場も拡大しています。インターネット広告推進協議会(JIAA)の調査によると、2006年の動画広告の市場は当初の予想値約30億円に対し1.7倍の約50億円強の規模であったと推測されています。
・動画広告の定義
それでは、動画広告とはどのようなものでしょうか。定義を紹介しましょう。
インターネット広告推進協議会によれば動画広告を、(1)「インターネット、携帯電話など通信回線上のサービスの広告スペースに掲載されるもの」(2)「映像と音声を使用し、時間軸で展開される広告」と定義しています。
■動画広告の種類
動画広告の種類については、媒体によってもさまざまな分類がされていますが、一般的には「バナースペースの動画広告」「インターネットCM」の2種類に分けられるようです。
・バナースペースの動画広告
Webサイトのバナースペースに動画を表示するタイプです。もともとバナーには、アニメーション効果がつけられていることが多いのはご存じのとおりですが、一般に動画と呼ばれている素材は、画質が良く、音声もセットになっていることが従来のバナー広告との相違点になります。
ふつうは接続速度などを自動判別し、低速のダイヤルアップ接続の場合には動画を流さず、代わりにGIFなどを表示するように設定されていることが多いようです。
サイズとしては、テレビ画面の形状に近いレクタングル広告が使われることが多いです。最近は、リスティング広告のスペースにも条件によって動画広告を流すパターンが出てきています。
・インターネットCM
アニメやドラマ、映画などストリーミングコンテンツに挿入される動画広告です。番組の前・途中などに15秒・30秒などの一定の時間(俗に尺といいます)の映像が流れる動画広告です。簡単に言うと、テレビCMのインターネット版です。
多くの場合、動画の流れるスペースの横にあるバナー広告と連動し、CMを見て商品に興味を持ったときにクリックできるようになっています。
バナー広告が動画の画面横に配置され、コンテンツと連動する仕組みになっています
また、これとは別に、インターネットCMの仕組みを利用して、バナー広告をクリックすると、画面がポップアップして動画が配信されるタイプのものもあります。バナーには「ここをクリックして動画を見てください」と明示するようなデザインをします。バナースペースの動画と比べて、大きな画面で美しい動画広告を配信することができます。
それでは、次回はインターネットCMについて詳しく紹介します。
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